KOZAはロックシティ#12
10月最後の日、タンクダイナーでランチしていたら今日がハロウィンだと気付き、お店の方にここら辺はハロウィンだと夜はどんな感じですか? と訊ねると、「……」「特に……」「それぞれお店の中で盛り上がるくらい……?」とハロウィンなど全く眼中ないご様子。ま、そんなもんか、と妙に共感してしまいました。

ホロホロと柔らかジューシーな豚肉&しっかり絡まるソース♪
その日の夜はエンドレスサマー沖縄南店の近く、国道沿いにある海鮮居酒屋”との馬”へ。4人だったのであれこれといただくことが出来ました。コザのCafeふくじ大将のオススメの店だけあって、刺し盛もマース煮もグルクン唐揚も最高でした。



久しぶりに会う仲間と過ごしお腹も大満足のまま店を後にし、ハロウィンだけどいつもと変わらないアーケードを抜けて、ゲート通りまで繰り出してみると、20時くらいでしょうか、あれ?! 通りが結構ワイワイしている……。
ハロウィンの日のゲート通りはこんな感じ
ウィークエンドがにぎやかなのはいつもながら、ふだんの土日の2倍増し3倍増しで盛り上がってる! 被りモノやコスプレの人、巨大な着ぐるみ姿もあちこちに。フリードリンクを振る舞う店から歩道まで人が溢れ返り、胡屋十字路付近にはパトカーがピーポー……。喧騒は夜が更けるほど広まり、国籍問わず多くの方が楽しまれているよう。ハロウィンのことなど、まったく意識してこなかったものの、ゲート通りまでやって来てみて、この界隈では特別な行事だったのかもしれないと感じた次第です。





コザのライブハウス CLUB QUEEN(クラブクイーン)
そんなハロウィンのにぎわいをよそに、こっちは地元で人気の老舗ライブハウス”CLUB QUEEN”へと。地下に伸びる暗い階段をネオンが怪しく照らし……てはいますが、重い扉の向こうでは、おばちゃんが給仕してくれるフレンドリーなライブハウスです。場所柄アメリカ人も来ていますが、一見さんも観光客でも気兼ねすることなく楽しめるはず。

ゲート通り、コザミュージックタウン寄り。ジミヘンの看板が目印。ハウスバンドだったPRYZMはフィリピン出身で、祖国では超有名。クイーン、ジャーニー、ボン・ジョヴィなどのクラシックロックをカバーする実力派バンド。「ボヘミアン・ラプソディ」は圧巻のパフォーマンス。
誰でも耳馴染みのあるオールディーズを、ハウスバンドや専属シンガーの演奏で楽しめる。バンドメンバーが客席を廻ってリクエストを訊き、応えてくれることも! チャージ料+ワンドリンクで2,000円(2025年11月現在)。
当日は、やはりフィリピン出身と思われるメンバーの若手バンドが演奏していて、サイモン&ガーファンクル「ボクサー」、スティーヴィー・ワンダー「サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」、ジャーニー「ドント・ストップ・ビリーヴィン」、クイーン「伝説のチャンピオン」など有名どころを幅広くこなし会場を沸かせつつ、ボン・ジョヴィ「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」で盛り上がる観客ともども大団円……。
個人的には前半にやってくれた、Steppenwolf(ステッペンウルフ)の「Born to Be Wild / ワイルドでいこう!」(1968年・全米2位)が心に残りました。映画『Aサインデイズ』(1989年/崔洋一監督)でも、米兵相手のAサインバーの専属バンド・バスターズが演ってたレパートリーなわけで、まさに50年以上ものあいだ、コザに轟くロックンロールの金字塔ですから!
歌詞の“Heavy Metal Thunder!” は、元祖ヘヴィメタ曲論争でよく取り上げられる件ですが、何のことはない、バイクのことみたいですね。映画『イージーライダー』(1969年/デニス・ホッパー監督)で、この曲がかかるシーンの高揚感は「Livin’ on a Prayer」どころじゃない! CLUB QUEENバンドのタイトな演奏も、ひときわ重量感増し増しで最高でした。












