コザで乾杯! 加藤登紀子ライブ

KOZAはロックシティ#01

ほろ酔いコンサートの噂は、かねがね聞き及んでましたが、まさかコザで参戦出来るとは思っていませんでした。2024年11月29日公演@ミュージックタウン音市場、控え目にいって最高!でした。

夕暮れに煌めくミュージックタウンのギターネオン

ほろ酔いコンサートといえば奥田民生でも山崎まさよしでもなく(笑)加藤登紀子……お登紀さんの独壇場。なんといっても、ほろ酔いし続け50年の実績と定評があるわけで、コザのステージでもその実力が爆発、お登紀さんが照明に掲げた杯を空にすると、オーディエンスからオォーッ!と、なぜか拍手が沸き起こる……”ドリンク&レスポンス”が、ライブ中何度も行われ、その度に会場がぐんぐんハイになっていく独自のストロングスタイルを誇っているんですね。なんと素晴らしい!

観客は観客で、既にロビーで樽から注がれる無料の振る舞い酒でいい気分になっているのですが、沖縄公演では新里酒造の泡盛が振る舞われました。口当たりスッキリ、サラッと飲んでしまいましたが、快くおかわりもついでくださいました。そうなってくると、心配な生理現象が生じるものの……ライブ中盤で突然ぷっつり、はいトイレ休憩どうぞ♪というスタイルだったので、主催者も慣れたもの、策は万全ですね。

受け付けすると、すぐ”ふるまわれ”ました

「ひとり寝の子守唄」……50年前の二人の日々を昨日のことのように語ったあとの弾き語り。密室臨場感MAX!
「難破船」……歌い出しで吹き出してしまい演り直すお茶目っぷり♡ 海の底から這い上がる強さを感じられるのが明菜ver.との違い。
「死んだ男の残したものは」……武満徹の焼け跡エピソードもあり、谷川俊太郎への哀悼と敬意に溢れた格別の仕上がり。
「愛の賛歌」……歪んだギターの主旋律ソロはジミヘンばり! ギタリストの方は「イマジン」のボーカルも素敵だった。

アンコール前ラストのエイサーは沖縄限定!?かは不明ですが、featuring琉球國祭り太鼓で華やかに締め括り、前半の知床から日本を一気に南下してしまいました……とはいっても、1曲前はロシア(「百万本のバラ」)にいましたけど。同行した、お登紀さん初体験の友人はSpotifyで予習しながらフォークなの? シャンソンなの?とか言ってましたが、ジャンルにとどまらず70年代初頭からボサノヴァ(featuring長谷川きよし!)やラテンなどエスニックな要素も取り込んで、日本のポップスを豊かにした先駆者なんですね。

オーラス曲「君が生まれたあの日」では父性までも感じさせる語りかけに思わず感涙……。歌もトークでも、自身の体験から感じたまま、てらいなく伝えるお登紀さんがいっそう好きになりました。獄中結婚した恋愛経験に基づく”ハードな講義”もあったので、Z世代の女子こそ観ておいた方が良いと思ったけど、ほろ酔いコンサートは20歳を過ぎてから、ということでヨロシク。

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